がんばれ放送部 5 マイクをつないで音もばっちり撮ろう

2014年6月14日

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全力で放送部なみなさん、こんばんは。よしです。がんばれ放送部シリーズ第5回は、音について書いてみます。


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内蔵マイクでは思い通りに録音できないことが多い

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家庭用のビデオカメラにははじめからマイクがついています。なので、特別な設定なく音も「とりあえず」撮れるよね。ただ、テレビドキュメントでインタビューをするときも、テレビドラマのセリフも内蔵マイクでは思い通りに収録できないことが多い。
マイクがカメラ本体に内蔵されているので、カメラ自体の動作音や操作音が入ってしまったり、カメラの前で被写体がしゃべっているのに後ろの雑音まで拾ってしまったり。やっぱり目的の音源と程よい距離の位置にマイクを置かないと理想の音は撮れないんだな。

以前「映像はオートでもそこそこ撮れる」なんてことを言ったけれど、音はそういうわけにはいかないことが多いと思う。

マイクをつなごう(安全編)

最も簡単に、確実にマイクを繋ぐには「対応を保証している」マイクを使うことです。当たり前かw
例えばソニーのハンディカムならメーカーの純正アクセサリの中にマイクがいくつかあるので、用途に応じて選べばOK。

インタビューに使える小型のものから、音楽を撮るステレオのもの、指向性の強いガンマイクまでいろいろ種類がある。自分のカメラに対応してるかを確認して買おう。 メーカー純正でなくても、「プラグインパワー対応」を謳っている製品は多くが使える。購入前に不安なら販売店やメーカーに一度問い合わせて確認してもらおう。

リンク:ソニーの純正マイクのページ
リンク:オーディオテクニカのマイクのページ

マイクをつなごう(自己責任編)

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さて、ここからが本題。家庭用のビデオカメラのマイクを繋ぐ端子を見てみよう。ソニー製なら写真のような赤いミニジャックが多いな。よーく見てみると「PLUG IN POWER」と書いてあるのが分かる。プラグインパワー、簡単に言うと「マイクに電源を供給するよ」というサインなのだ。詳しくは後述ね。

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ここで繋いでみるマイクがこちら。今回はSHUREというメーカーのBETA57Aというダイナミックマイクになります。他にも「SM63L」とかはカメラに映り込んでもカッコイイマイクだったりする。

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こういったマイクの多くが「XLR(キャノン)」っていう端子でオス座なんだな。これを繋ぐケーブルが…

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こちら。キャノンケーブルと言って、通常片方がオスで片方がメスのコネクタ。ただ、このままだとカメラのマイク端子(さっきの赤いミニジャック)にはつながらないので、さらに

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こんな変換ケーブルを用意します。キャノンのメスとミニジャックのオスを変換するものだね。
購入ページはこちら XLRの2番をステレオミニのLRに、3番をGNDにアサインしてあるみたいです。
このマイク、ケーブル、変換ケーブル、カメラを順につなぐと…

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こんな感じになります。シンプルだね。

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ちなみにソニーのハンディカムの場合、マイクが接続されるとそちらの音を、何も繋いでいないと内臓のマイクへと自動で切り替わります。音量調整も自動で、大きな音が入ってきたら音量を絞り、小さな音の時は音量を上げて収録してくれます。

このレンジを狭くしたい場合(大きな音が出そうな時)はあらかじめ設定から「マイク基準レベル」を標準から「低」に切り替えておいてもいいですな。

自己責任の理由

ちょいとマニアックな話になってしまうのだが、問題は「プラグインパワー」の存在。カメラからマイクに向けて電源供給をする機能なのだが、今回ののようなダイナミックマイクには不要なのだ。ダイナミックマイクはそもそも外部電源不要なものが多く、カメラ側で増幅するだけで音になる。むしろ、プラグインパワーの電源供給でマイクを痛めてしまう可能性があるから、「自己責任」としている。

ただ、ダイナミックマイク側にも対策をしてあるものがある。カメラからやってきた電源をカットするコンデンサーやトランスが入っていて(プラグインパワー対策というよりも、ファンタム電源対策か。)、万が一電源が入ってきてもマイク本体には電流を流さない仕組みになっているものがある。今回紹介したBETA57Aも「どうやら入っている」ようなので「自己責任で」使っている。

事実、学生時代もそんな事情を知らずにダイナミックマイクをプラグインパワーの環境で使い続けたが故障等一切なく、問題なく使えていたので、自己責任とはいえ僕はこれはこれでアリかと思っている。

ご注意ポイント

必ずヘッドホンで聞きましょう

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ホームビデオみたいに内蔵マイクだけで撮影する場合なら「音が撮れない」なんてことは無いのでカメラまかせでOKだった。
今回のように別途マイクを繋ぐときは、例えば接続ミスや接触不良で「音が撮れていない!」なんていう可能性が出てくる。また、問題なく使えていてもマイクのちょっとした傾きや距離で目的の音が拾えていないことも考えられる。ヘッドホン端子にイヤホンやヘッドホンを繋いで、そもそも音が入っているか、ノイズ(雑音)が乗っていないか、欲しい音が拾えているかを確認しましょう。

ケーブルの負荷に注意しましょう

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端子にケーブルを接続したままケーブルを宙ぶらりんにすると、端子に負荷がかかるんだ。そのまま使い続けると接触不良や端子が壊れてしまう原因になる。母校でも何度修理に出したことか…。ということで、例えば手を突っ込むベルトとかにケーブルを固定して、万が一ケーブルを引っ張ってしまっても端子に負荷が掛からないように対策しておきましょう!

コンデンサーマイクは注意

これもマニアックで難しい話になってくるよ。今回紹介したのはダイナミックマイクだったんだけど、コンデンサーマイクっていう仕組みのものも存在する。中でも「外部電源が必要なコンデンサーマイク」は今回紹介した接続では使えないので注意してくれ。今回のような使い方ができるのは電源カットができるダイナミックマイク(の一部)に限られます。。

まとめ:やっぱり音は大事だよ

今回ちょいと難しい話も出てしまったけれど、お伝えしたいのは「音も大事!」っていうこと。テレビドキュメントやテレビドラマの番組を作っていると、どうしても映像の方に気が取られがちで音がナイガシロになっちゃうんだな。例えばインタビューでせっかくいいことを言ってくれているのに、その声が拾えていなければ台無しになってしまう。ぜひとも映像と同じくらい、もしくは映像以上に音にこだわって頑張って欲しいです。ではではー



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